猫縞のオーディオブログ

オーディオのあれこれを気ままにつぶやきます。ONKYO信者なのに低音ジャンキーという異端児

ONKYO C-1VL 微細信号を漏らさず再生する、艶のある輝きを放つ素晴らしい高域

 

Q.ONKYOの良さってどんな所?

A.高域です。高域のキラキラさや透明感/クリア感は他の同一価格帯に絶対に劣らない

それを具現化したCDプレーヤーがC-1VLです。

 

例えば

「Friday Night Fantasy/金曜ロードショーOPテーマ」を試聴してみるとトランペットの何とも言えぬ色気、艶のあるエロい音を出してくれます。

 

ONKYOの解説によると

同一シリーズのプリメインアンプ、A-1VLは

「躍動感に溢れ、太く、感情のこもった音。この製品は、あえて言うなら“音質”ではなく“音楽性”最優先の設計思想で造られています。」

 

この説明はまさにドンピシャ、その通りの音質です。

A-1VLは動的な音楽性の高さを感じさせるキャラクターで、音の生命力と言いますか、アーティストの息吹や熱い魂を感じる事ができる音です。

対してC-1VLは微小信号を漏らさずアンプに届ける事に終始している、精密な描写を得意とするCDプレーヤーです。音色の傾向としては、クリアで高域に明るい輝き感が乗っている感じ。

躍動的/エネルギッシュで音像に若干の太さ(少し丸みがあるのでここがアナログっぽい)を感じるA-1VL。対してC-1VLはエネルギーバランスが少し高域寄りで、その高域に潤いをまとった輝きのある音はヴァイオリンなどの弦楽器やトランペットのような管楽器にうっとりするような響きを与え、女性ヴォーカルの音を気持ちよく表現します。

どこまでも伸びていく女性ヴォーカルの声に、A-1VLの力強いハイスピードな低音が合わされば熱狂のあまりリスナーも自然と歌い始めてしまう事でしょう。

 

A-1VLとC-1VLはお互いの音を補完して、このセットでバランスを取る事を意識した設計に感じます。同一設計だから同じ音傾向という訳ではなく、お互いの補完を前提にしている様子なのでこのシリーズはやはりセットでの運用が好ましいと思います。

 

また、音の傾向が高域よりのハイエンド思考なので、中間〜寒色系の解像度の高いスピーカーとは相性良いですが、暖色系のスピーカーとは相性悪いかもしれません。

 

猫縞邸では、ブックシェルフ2wayのD-102EXGをスピーカースタンドに設置して鳴らす限りはこのA-1VL+C-1VLのセットに大満足なのですが、メイン2号機の大型3way D-77MRXをA-1VL+C-1VLで鳴らすとコレじゃない感…。若干音にトゲや硬さを感じてしまい、CDプレーヤーをはるかに下のグレードであるDENON DCD-755REで試聴してみると音は柔らかく低音域も膨らみ厚みがあり、こちらの方が好ましいという結果に。

 

オーディオはコレがあるから恐い。

下位機種が上位機種を食っちまう下剋上が平気で起こるのだ。

 

※但しDCD-755REの音の輪郭は曖昧で暖色系、低域も膨らませたぼやけた音なのでこのプレーヤーを解像度の高いD-102EXGで鳴らすと悪い点が強調されてしまい不満が出る。

わかりやすいのはノワールNoir)の「canta per me」をD-102EXGで鳴らした時に、C-1VLは音の輪郭がハッキリしているので、ヴァイオリンの弦がキュッキュッと力強く鳴るのだが、DCD-755REは柔らかい音が災いしてぼやける。蛇足だがSACDプレーヤー(価格帯的にはC-1VLの下位機種)のC-S5VLではC-1VLと比較すると音に厚みがない為、この音を出すのに必要な中低音域が弱く、大人しく感じてしまう。

 

要はオーディオとは使いこなし、場所と使いようなのだ。