猫縞のオーディオブログ

オーディオのあれこれを気ままにつぶやきます。ONKYO信者なのに低音ジャンキーという異端児

ONKYO C-7000R みちみちに音符が詰まった密度のある中低音域が魅力。オンキヨー最後のフラッグシップ機

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ONKYO製品らしくクリアでハッキリした音調で、微細信号を漏らさず再生する透明感が素晴らしい。

ONKYOの他10万円以下のCDプレーヤーとは出す音の次元が違い、その奏でる音は別世界を覗かせてくれる。

 

 ONKYO製品にしてはエネルギーバランスは重心が低めで、パンチ力のある気持ちの良い低音を聴かせる。適度なボリューム感はあっても曖昧に膨らませる事はないので、硬すぎず柔らか過ぎず一定の輪郭を伴った、制動された低音がただただ気持ち良い。硬い音かと問われると硬い音ではない。むしろONKYOにしては心持ち丸めの音。だがDENON製品に感じる「丸さ」とは違い、音の滲みはまったくないので、この辺はONKYOらしい。透明感を保ちつつしっかり低音を出してくれるので素晴らしいの一言。感嘆するしかない。

 

元々、このC-7000Rを入手したキッカケは管理人のC-1VLが故障し、メーカー修理もしていないので修理を断念しせっかくならONKYO最後のフラッグシップ機である本機を導入しようとヤフオクで落札した所から始まる。

 

C-1VLの単なる上位互換だろうくらいの認識で購入したのだが、その期待は見事に裏切りられた。

 

C-1VLで輝いていたあの高音が出ないのだ。

 

結局どうにもならず、C-1VLを追加でヤフオクで入手し、故障したC-1VLは友人が中身をバラして見たいというので譲った所、彼は中身を堪能した後で修理して返してきたのでC-1VLは2台体制となり、せっかくならA-1VLもバックアップに、ともう1台買う事となる。

 

閑話休題

 

C-1VLとの比較では、C-7000Rはキャラクターが違い低域寄りである。情報量が多いのだが低域に寄り気持ち丸めの音になるので、比較試聴すると聴く曲や好みによってはC-7000Rの方が聴きやすい、と感じるかもしれない。

 

以下、比較試聴

(アンプA-1VL/スピーカーD-102EXG)

 

「Blue SPEC CD

GOLDEN☆BEST/久保田早紀 シングルズ」

で試聴してみる。試聴曲は

「九月の色、愛の時代、お友達、エルドラド」

C-1VLは高域の輝きがあるが、それが少々キツく感じるものの、C-7000Rはそれを丸く収めて聴きやすくしている。印象としてはアナログレコードに近い。これ…ほんとに24bitのDAコンバーターなの?32bitDACとかじゃないよね??と感じるほど。

そして低域がパンチが効いていて非常に気持ち良い。C-7000Rは高域を丸く収めているがその高域が上まで伸びるのでやはり歌い出したくなる。とにかく高域も中低音域も全て気持ち良いのだ。C-7000Rに軍配。

 

「Fridaynight Fantasy/金曜ロードショーOPテーマ」

C-1VLでの試聴ではトランペットの何とも言えぬ色気に頭が蕩けます。癒やしの音とはこういうもの。どこまでも伸びる高域、気持ちよく打ち出してくるスピードの伴った低音。あの頃の感動やワクワクが蘇るよう。

対してC-7000Rは気持ち高域が大人しいので、C-1VLを聴いた後だと酷く落ち着いた音色に感じでしまう。大人しい音になるのでC-1VLで感じた突き抜けるような高域は感じられず、不満が残る事に。低域は少々出過ぎ。それに釣られてか、低域が重く感じられスピードはゆったり感じる。

C-1VLの勝ち。

 

ノワールNoir)canta per me」梶浦由記

C-1VLではあのヴァイオリンのキュッキュッといった力強さを伴った弦の音が気持ちよくリズム良く鳴る。

どこまでも伸びるヴォーカル、リズミカルになるヴァイオリン、スピードの伴った低音が気持ち良い。

C-7000Rだとやはり大人しくなってしまい、スピードも減速してしまう。canta per meはお気に入りのリファレンス曲なので、猫縞の顔は途端に渋くなる(苦笑)

C-1VLの圧勝。

 

梶浦由記/FictionJunction YUUKA

「No where」「romanesque」「cazador del amor」

No whereはかの有名なヤンマーニ。アニメMADLAXの挿入歌で主人公が無敵モードの時の曲。

romanesque、cazador del amorはアニメ エル・カザドのEDと挿入歌。

それぞれ女性ヴォーカルとヴァイオリンやドラムなどの楽器をこれでもかと叩き込んでくるハイスピードな曲調で大型スピーカーで鳴らすのはちょっと難しい曲。その上情報量も多いので生半可な機材だと破綻を起こしかねない。オーディオ機器の限界を測るリファレンス曲としては最適。猫縞 大のお気に入りの曲達である。

試聴してみるとC-1VLの圧勝である。煌めく高域、どこまでも伸びるヴォーカル、圧倒的なスピードの伴った低音。素晴らしい限りである。試聴ルームは熱狂の渦に飲まれ、リスナーは自らも熱唱し始める

C-7000Rでは、この梶浦由記サウンドを大人しくしてしまう。具体的には低音の量感は増えるのだが重くなり、スピードが減速してしまうので不満が出てしまうのだ。それにあのキラキラした高音が出ない。

 

水樹奈々「Pray」

梶浦由記サウンドと同じ印象。

C-1VLでは圧倒的なスピード感を伴った低音と女性ヴォーカルが素晴らしい。C-7000Rはここでも減速し熱狂の渦になれない。

 

ado「うっせぇわ」「踊」「マザーランド」

C-7000Rは低域のズンドコが気持ち良い。Youtubeで試聴していたリスナーがadoのCDアルバムをC-7000Rで試聴すると、

「本当はこんなにも情報量が詰まってたのか」

「低域がヤバイ」

「とにかく低音ヤバイ」※大事な事なので2度言う

と感じる事でしょう。

エネルギッシュって音符のみっちり詰まった低音がとにかく気持ち良いのだ。そしてこのアルバムを聴いているとこのCDが高音質盤だとすぐにわかる。YouTubeの配信など話にならないレベルなのだ。このアルバムを収録したadoさんや関係者には脱帽するしかない。こんな素晴らしいアルバムを出してくれてありがとう。

比較してC-1VLで聴くと高域にエネルギーバランスが寄り、少し軽く感じてしまう。これだけ聴いていると充分に低音出ているのだけれど、低音ジャンキーでもある猫縞的にはC-7000Rの方が熱狂できるかな。

C-7000Rの勝ち。

 

終話

ONKYO最後のフラッグシップCDプレーヤーであるC-7000R。あまりC-1VLと比較している記事が見当たらないので参考になれば幸いです。

…お金に余裕できたらC-7000Rの2号機欲しい(ボソッ

 

※2023.9.9追記。寝室用のSX-WD500での鑑賞用にA-1VL 3号機と共にC-7000R 2号機実戦配備となりましたw